発祥の地bannar
特別攻撃隊発祥の地
 [とくべつこうげきたいはっしょうのち]


場所
茨城県鹿嶋市大字光
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JR鹿島線の鹿島神宮駅から南南東に10km。
住友金属工業鹿島製鉄所の西縁に沿った道路の途中に桜花公園がある。公園には“神雷竜巻・櫻花隊員 練成之地 櫻花”と書かれた石碑と,旧海軍の掩体壕がある。
櫻花碑の碑文には「特別攻撃隊発祥の地」の文字が見える。また掩体壕には“人間爆弾・桜花”のレプリカ(復元模型)が展示され,掩体壕の前に桜花の解説が掲示されている。

「特別攻撃隊(特攻隊)」は旧日本軍が,乗員の犠牲を前提の“体当たり攻撃”をした部隊のことを指す。特攻隊の例としては,海軍の「神風特攻隊」が最も有名だが,人間魚雷(回天)や人間爆弾船(震洋),人間爆弾(桜花)などがあり,また陸軍も航空機による特攻隊を投入している。

現在 住友金属工業の工場があるこの地は,かつて日本海軍の飛行場があり 神之池海軍航空隊による“桜花”訓練基地となっていた。その一隅に桜花を格納する掩体壕(航空機を敵の攻撃から守るための格納庫)が残されていたが,1993(平成5)年に住友金属が掩体壕周辺の土地の一部を開放して桜花公園を開設した。
「桜花」の解説板には 次のように書かれている。

    櫻花
「櫻花」は頭部に爆弾を充填し尾部に推進ロケットを装備する高速滑空機で操縦者1名が搭乗する有人ロケット爆弾です。
戦局が悪化を極める昭和19年9月に試作機が完成しています。「櫻花」は一式陸上攻撃機を母機とし,その腹下に懸吊されて運ばれ,敵部隊近くになると,櫻花隊員が母機から□型の乗入口を通って「櫻花」に移り,敵艦船との距離一万メートル最低高度三千メートル上空で,母機より離れロケットを噴射しつつ滑空して敵艦船に体当たりを行いました。展示は実戦に使われた櫻花一一型です。神之池基地での訓練に使われた練習機K−1は同型ですが色はオレンジで着陸用のソリを装備していました。練習は練習機に爆弾と同重量の水を載せ母機離脱後空中に放水しながら滑空し着地用のソリで草の上を滑走するという危険なものでした。
    櫻花一一型
  全長  6.07メートル   全高   1.16メートル
  全幅  5.00メートル   全備重量 2140キロ(内爆弾1200キロ)

撮影日
2010年12月 (写真提供 T.H.さん)
碑文
神雷竜巻・櫻花隊員 練成之地
     櫻花
        山岡荘八

   献歌
  練成の名残りとどめぬ 鹿島灘
      いまだただよう 戦友のおもかげ
            小城久作

 太平洋戦争も一段と熾烈を極めた昭和十九年十月一日祖国日本の興廃をその一身に背負おうと志願して来た紅顔の若者達は海軍百里原航空隊で特別攻撃隊櫻花隊を結成同年十一月七日この神之池に訓練基地の設置を見たやがて神之池基地で至難な訓練を受けた若者たちは九州最南端の鹿屋の野里村に移り鹿屋を特攻基地として祖国の国難に殉じて行ったのである。云わば神之池は特別攻撃隊発祥の地として,わが日本国民として忘れてはならない,祖国の存立を護った尊い大和魂の故里である。
            撰文 山岡荘八
  昭和五十三年三月吉日
      建立者 元櫻花隊員小城久作
               妻 泰子


 
桜花碑
 桜花碑

掩体壕
 掩体壕

掩体壕内の桜花(レプリカ)
 掩体壕内の桜花(レプリカ)

桜花 説明板
 桜花 説明板