発祥の地bannar
萬葉集発燿讃仰碑
 [まんようしゅうはつようさんごうひ]


場所
奈良県桜井市黒崎
コメント
近鉄大阪線・大和朝倉駅から北東に2km。
桜井駅方面から国道165号を北東に進むと,朝倉小学校の先に白山神社がある。境内の南東端に「萬葉集発耀讃仰碑」と刻まれた石柱が建っている。
近くには雄略天皇の歌碑と「雄略天皇泊瀬朝倉宮伝承地」という説明板がある。

萬葉集は7世紀〜8世紀にかけて編纂された現存最古の歌集。
全20巻の巻頭を飾るのは,雄略天皇の御製とされる次の歌である。

籠(こ)もよ み籠持ち 堀串(ふくし)もよ み堀串持ち
この丘に 菜摘ます子 家聞かな 名告(の)らさね
そらみつ 大和の国は おしなべて 我こそ居れ
しきなべて 我こそいませ 我こそは 告らぬ 家をも名をも
                (万葉集巻1−1)

(意訳)
美しい籠(かご)を持ち 美しい箆(へら)を持ち
この丘で 菜を採む娘よ どこの家の娘か 教えてくれ。
大和の国は すべて私が統率している
はっきり言おう、わが家柄もわが名も
昔は女子の名は母しか知らなかったので,名を明かすことは求婚に応じることを意味した。つまりこれは雄略天皇の素朴でおおらかな妻問いの歌である。

白山神社のあるこのあたりは,雄略天皇の“泊瀬朝倉宮”(はつせあさくらのみや)があったところとされる。
このことをもって“万葉集がこの地からはじまった”とするのはいささか強引ではある。

撮影日
2014年6月 (写真提供 K.T.さん)
碑文
萬葉集発燿讃仰碑
   保田與重郎拝書
   昭和四十七年桜井市建之

(説明板)
雄略天皇泊瀬朝倉宮伝承地

 桜井市黒崎の「天の森」が,朝倉宮の地であろう
との説は,『大和志』や『日本書紀通証』などで,
述べられている。が立地的に見て,宮を営むのに適
地ではない。保田與重郎氏は,この白山神社付近を
その候補地とし,雄略天皇の歌で始まる「万葉集」
の発祥の地として,神社境内に記念碑を建立したも
のである。
            桜井市教育委員会


 
萬葉集発耀讃仰碑
萬葉集発耀讃仰碑
雄略天皇泊瀬朝倉宮伝承地
雄略天皇泊瀬朝倉宮伝承地