発祥の地bannar
日本最初の喫茶店発祥の地
 [にほんさいしょのきっさてんはっしょうのち] 


場所
東京都台東区上野1丁目
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地下鉄・湯島駅から 東に200m。中央通りに面して 三洋電機の東京ビルがある。
ビルの北東の隅に レンガ積みの柱の上にコーヒーカップを載せた 不思議な形のモニュメントと, その隣に「日本最初の喫茶店発祥の地」という碑が建っている。

この発祥碑は 今年(2008年)4月13日に 除幕式が行われた。
4月13日は「喫茶店の日」。1888年(明治21)年のこの日に この地(当時・上野西黒門町)に 日本初の喫茶店「可否茶館」が開店したのを記念して 喫茶店の日と決めたそうだ。

可否茶館については 下記の碑文に書かれていて それ以上の詳しい事情は不明だが, 残念なことに この可否茶館は経営的に成り立たず, 赤字のため 4年後に閉鎖となったという。

明治21年の開店時の新聞には 次のような「可否茶館」の開業案内広告が掲載されている。 (写真参照)

        可否茶館開業報條

      遠からん者は鉄道馬車に乗ッて来たまへ
      近くは鳥渡寄ッて一杯を喫したまへ抑下
      谷西黒門町二番地(警察署)隣へ新築せし
      可否茶館と云ツパ広く欧米の華麗に我国
      の優美を加減し此処に商ふ珈琲の美味な
      る思はず腮を置き忘れん事疑ひ無し館中
      別に文房室更衣室あるは内外の遊技場を
      整へマッタ内外の新聞雑誌縦覧勝手次第
      にて其価の厳なる只よりも安し咲き揃ふ
      花は上野か浅草へ歩を運はべらるゝ紳士
      貴女幸ひ来館を忝ふして当館の可否を品
      評し給へかしと館主に代りて鴬里の思案
      外史敬って白す

      定価カヒー一碗金壱銭半間牛乳入金弐銭

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撮影日
2008年5月
碑文
日本最初の喫茶店発祥の地
    平成二十年四月十三日建立

日本最初の喫茶店
  「可否茶館(かひさかん)」跡地

 明治21年(1888年)4月13日, 日本人による初めての喫茶店が,
 鄭永慶(別名・西村鶴吉)によりこの地に設立された。
 二百坪の敷地に五間と八間の二階建ての木造洋館であった。

 一階には『トランプ, 玉突き, クリケット, 碁, 将棋』を揃え,
また硯に便箋や封筒もおき, 更衣室,化粧室,シャワー室,調理場などの設備の他に,
『内外の新聞, 雑誌類, その他和漢洋書, 書画を蒐集縦覧に供す』部屋を設け,
二階が喫茶室で, 丸テーブル, 角テーブルを配置, 椅子は籐であった。

 コーヒーは一杯一銭五厘, 牛乳入りが二銭であり, 一品料理, パン,
カステラなども出していた。ちなみに当時, 「もりそば」は八厘であった。
 設立者の鄭永慶は, 近松門左衛門作の「国性爺合戦」で有名な
鄭成功の弟, 七左衛門を先祖にもち, 庶民のためのサロンとして,
また知識も学べる広場(コーヒーハウス)とすることを理念としての開店であった。


 
日本最初の喫茶店発祥の地碑 開業時の新聞記事
日本最初の喫茶店発祥の地 碑
開業時の新聞記事

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