発祥の地bannar
電気化学工業発祥の地
 [でんきかがくこうぎょうはっしょうのち] 


場所
宮城県仙台市青葉区荒巻
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JR仙山線・国見駅の南東約1km。 仙台駅の西1.6km。三居沢交通公園に隣接して,「三居沢発電所」がある。
発電所入口の説明板に「日本の『電気化学工業』発祥の地」と書かれた説明がある。
また, 発電所の建物に向って左側の 草ぼうぼうの小さな丘の上に「工学博士藤山常一先生像」と書かれた 銅像が建てられており, この碑文に 三居沢が 日本における電気化学工業の発祥の地であることが 書かれている。

ここ三居沢には 明治初期に「宮城紡績株式会社」が創られ, またその水力を利用した 水力発電所も建設 された。
この電灯会社に勤務する 藤山常一氏は 1902(明治35)年に, 余剰電力を利用して 電気炉による 日本最初のカーバイドの製造が行われた。 このため三居沢は 日本の電気化学工業発祥の地と されている。
1908(明治41)年には 野口遵氏とともに「日本窒素肥料会社」を設立し, カーバイドを原料とした 石灰窒素肥料の製造を始め, その後 藤山氏は「北海カーバイド工場」を創立。 1915年(大正4)年に 現在の「電気化学工業(株)」に継承された。

カーバイドは 水と接触するとアセチレンガスを発生し, また窒素肥料をはじめ 有機合成の原料として 多様な用途がある。
余談だが, アセチレンは 燃焼させると 強い光を安定的に発生するため, 電池や自家発電のない時代に 強力でかつ便利な照明装置として用いられた。
昭和30年代ごろまでは 祭礼の際に夜店の照明として使用されたので, アセチレンランプは ある年代以上の人には 懐かしく思い出される風景である。

撮影日
2006年10月
碑文[1]
日本の「電気化学工業」発祥の地

 明治35年(1902), 三居沢で日本最初のカーバイトが 製造された。これは, 当時, 三居沢にあった宮城紡績電 灯会社の技師長, 藤山常一が, 電気炉を試用して製造し たもので, 日本における電気化学功業の発祥となった。

碑文[2]
工学博士藤山常一先生像

工学博士藤山常一先生は明治五年佐賀県に呱呱の声を揚げ 昭和十一年六十五歳にして長逝せらる博士は明治三十四年 仙台市三居沢に於て我国カーバイド製造最初の研究に着手 し翌年実地製造に成功せられたり実に我国カーバイド工業 の鼻祖にして三居沢は即ち其発祥地と為れり博士は発明の 才に富みカーバイド工業の他天稟独特の技術に依り石灰窒 素工業を創始勃興せしめ更に水力電気の開発に貢献せられ たる偉績は赫恭として乾坤に輝暎せり茲に知友門生相謀り 博士の肖像を三居沢の地に樹て以て其流芳を千載に期す
     昭和十二年四月

藤山常一先生像
 藤山常一先生像