言問橋と桜橋の ほぼ中間, 隅田公園を 200mほど北に入った,
台東スポーツセンター手前の広場の片隅に この碑が建っている。
山の宿の渡しと雰囲気の似た 自然石の碑である。
当時の渡し船は, 当然のことながら 時刻表があって運行していたわけではなく,
客が集まれば 適宜 舟を出していた。舟が対岸に行っている時は
大声で呼び寄せたものらしい。
一説によると, 船宿「竹屋」の女主人が 150m先の対岸の舟を呼ぶ「タケヤー!」
の美声が有名だったという。
言問橋は, 関東大震災後の 昭和3年に架けられた 桁橋で,
ほとんど装飾がなくよく言えば すっきりした容姿の橋, 悪く言えば あまり面白くない橋。
“言問”という橋の名前は, 在原業平の「名にしおわば,いざ言問わん・・・」
に由来する。