東北と駿河の国で育った私には この感覚はよくわからないが,
まあ 好き嫌いというのは 理屈ではないから仕方がない。
そういえば 以前 関西出身者が
「東京に来て一番困ったことは 朝食に納豆がついてくること」
言っていたのを思い出す。
確かに 冷静に考えてみれば, 納豆というのは 猛烈にクセのある食べ物である。
ウニやナマコを初めて食べた人は勇気があった とよく言われるが,
納豆もそうだと思う。
私は小さい時から食べつけているから 何とも思わないが,
初めて出会ったら 「こんな腐った豆が食べられるか!」
ということになるかもしれない。
私はゲテモノ嫌いだから。
(ところで 最近 兵庫県は丹波篠山の生まれという人と話をしていたら, 同じ関西でも 丹波のあたりは 昔から納豆を作って食べていた という。 関西といっても広いのだ。)
嫌いな人の意見を聞くと,
「あのにおいがいやだ」というのと,「ネバネバして気持ちが悪い」
が多い。
ネバネバしなければ納豆でなくなってしまうが,
関西では においを抑えた品種を売り出して 売上が伸びたとも聞く。
納豆は健康食品でもあるし, また例の O-157 騒ぎの時には
『納豆には抗菌効果がある』
と書かれたため, 急に注目されるようになったとか。
納豆業界の統計によると, 関西の納豆の消費量は 関東の 1/5 程度しかない
という (消費地シェア 関東 = 44%, 関西 = 9%)。
人口の差を計算に入れても, 関西人に好かれていないことは確かのようだ。
それでも最近 関西での納豆の消費量が急増しているのだそうで,
兵庫県では 年に5割も増えたというデータがある。
関西ではあまり納豆を食べないと聞いていたので,
こちらに来て スーパーに非常にたくさんの種類が並んでいるのを見て
驚いている。日によって陳列している種類を変えているのかもしれないが,
先日 近所のダイエーに出ている品数を数えたら
12種類もあった。
普段はブランドなど全く無視して, 陳列されているものの中で
一番安いものを選んで買っているので, どんな特徴があるのかなど
気にもとめなかった。シゲシゲと眺めてみると それぞれ
いろんな特徴があるようだ。
この際 全部買って食べ比べしてみようと, 無条件で1個ずつ
購入してみた。さすがに レジのおばさんは あきれ顔で,
いささか恥ずかしい思いをした。
そんなわけで 現在 12種29パックの納豆を前に, これをどう始末してくれようかと思案しているところである。 毎日1個ずつ食べても 1ヶ月かかる。そんなに長い間放置しておいたら (もともと腐っているのだから これ以上腐ることはないだろうが) 乾燥して 食べられなくなることは 経験上わかっている。 そういう事情があるので 今はとりあえず 1個ずつ ポリ袋に入れて 冷凍庫に納めておくことにする。
12種類の売り言葉を並べてみると, こんな風である。
【超小粒】 【本小粒】
どうやら 小粒であることが標準らしい。【大粒やわらかい】 【ひきわり無農薬大豆】
小粒が標準なら 逆手で行こうというわけか。【香りまろやか】 【においひかえめ】
これが「関西対応」バージョン。 納豆の好きな人には物足りないかもしれない。【完熟極小粒】 【美味極粒・旨味あふれる】
完熟というのは,「におい控えめ」の反対で 「においタップリ」の意味だろうか?【のりしそ付】
納豆本体で特徴が出せないから 添付のタレで差別化?【黒豆大豆】
これは珍品である。豆に甘味があるせいか 慣れないとやや違和感がある。【梅味・紀州名産梅肉付】
これも珍品。梅干し風味の納豆。
なお, 納豆学会 というところのホームページを見ると, 納豆に付属するタレは おせっかいで無駄だ, などという意見がたくさん書かれている。 タレ付きの納豆が販売され始めたのは 1991年ごろからで, スーパーなどでタレ付きの売れ行きが良かったことから 導入したとのこと。そういえば 昔はタレもカラシも付いていなかった。
また 話は違うが, 世の中には物好きな人がいるもので,
パソコンで納豆を作ったという話がある。
と言っても, 別にソフトウェアで納豆ができるわけではなく,
納豆の容器に残ったネバネバを 煮た大豆にからめて,
パソコンのそばに丸2日間置いておいたら,
パソコンの発熱で程よく温められて納豆菌が増殖し
めでたく納豆が完成した, という話である。
(詳しくは PCで作る納豆の味
を参照)
こういうことを頭で考えるまでは理解できるが,
実際にやってみる というのがスゴイ。
なっとう【納豆】 ・・・ (広辞苑より)
仙台では,九州は関西の一部と思われていたようで,私が納豆を食べると
びっくりしていました. 関西では納豆は食べないんだろう? --- ??? 大阪を中心に円を描くと,東京と九州は同じ距離だとは彼らは知らなかった らしいです. 店にある納豆を全種類一度に買ったところが小川さんらしいところですが, あまったら,刻んで,しょうゆをかけて紫蘇を刻んでまぜて,油揚げの 中に包んで,フライパンで両面を炒める.....説明してもムダですよネ. でも,簡単なわりにはおいしいです. 酒の肴になります.
⇒ 説明してもムダということはないです。 |
小川さんは時々へんてこなことをしますねぇ〜 29個の納豆を前にたたずんでいる姿が目に浮かんで大笑い。 毎日, 朝晩に納豆を食べないといけないですね。 冷蔵庫の中が納豆だらけになっていそうですね。 私は黒豆大豆というのに大変興味があります。 丹波は黒豆が名産なので, こんな商品があるのでしょうかね? |