発祥の地bannar
狂俳発祥之地
 [きょうはいはっしょうのち] 


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場所
岐阜県岐阜市千畳敷下
コメント
JR東海道線の岐阜駅から北北東に3km。
岐阜公園の金華山ロープウエイ乗降場近くの木立の中に「狂俳発祥之地」と刻まれた石碑が建っている。

「狂俳」とはあまり聞かない言葉だが,広辞苑によると,

濃尾地方などに多く行われた冠付(かむりづけ)の一種。五文字(ごもじ)が字数に拘泥しないのに比べて、これは五・七・五の俳句調で意味は簡単。
とある。
同種の言葉として,川柳・狂句・雑俳 などがあるが,いずれも 俳句と同じ 五・七・五 の形式をとり,季語はなく,内容は風刺や滑稽味を主眼としているもの。俳句が芭蕉らによって芸術の域にまで高められると,それに対する“雑俳”という形で遊びの分野で定着し,更に大衆化されたもの。狂句は川柳とほぼ同義語で,最近はあまり使われない。
“冠付”というのは,題として出された上5文字に 中7文字・下5文字をつけて1句に仕立てるもので,江戸時代・元禄のころに始まる。“前句付”とも呼ばれ,上方では“笠付け”ともいった。

名古屋には「蕉風発祥の地」碑があるなど,濃尾地方は俳諧が盛んであった。狂俳もこの地方で発祥したといわれ,現在でもその命脈を保っていて“狂俳クラブ”などのグループが活動している。
また九州南部においても 薩摩狂句や肥後狂句など,独特のルールで盛んに行われている。
     薩摩狂句 鹿児島弁を用いる。
5−7−5からの字余りや字足らずは許されない。
肥後狂句 熊本弁を用いる。
5−7−5の頭の5(笠)は 必ずしも5文字にこだわらず,「無理をしりつつ」とか「花火」のような字余り・字足らずな言葉が笠になることがある。
ただし後ろの7−5は 字余り・字足らずは許されない。

撮影日
2010年5月 (写真提供 T.H.さん)
碑文
狂俳発祥之地
     岐阜市長 上松 陽助書

 
狂俳発祥之地碑
狂俳発祥之地 碑


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