渡し碑コレクション
万願寺渡し  [まんがんじわたし] 


場所
東京都国立市谷保
コメント
中央自動車道の 多摩川橋 の約100m上流。 堤防上に 国立市の建てた碑がある。
ペンキで醜く落書がされているのが残念である。

ここは 甲州街道につながる渡しだったが, 下の碑文にも見るように, 甲州街道の渡しの位置は 時代によって変化していったようだ。

撮影日
2002年9月
碑文
万願寺渡船場跡

 「万願寺の渡し」(谷保の渡し)は, 現在の 国立市谷保と 日野市石田(万願寺)を結ぶ「甲州街道」の重要な渡しでした。
 この渡し場は, 慶安年間(1648〜1652)に開設されたといわれ, それまではここより下流の「石田の渡し」(府中市三屋〜日野市石田)が使われて いました。
 「甲州街道」は, 慶長年間(1596〜1615)に 徳川家康 が開設したものであり, 当初は段丘下を通っていましたが, たび重なる多摩川の洪水により, 貞享元年(1684)の改修で 現在の甲州街道に近いものになったと伝えられます。 このときの改修により, 渡しも上流の「日野の渡し」が使われるようになりました。
 その後, 万願寺の渡しは, 近隣住民の足として 長い間利用されましたが, 大正15年(1926)に 日野橋ができたことにより廃止されました。
          平成5年3月   国立市教育委員会

万願寺渡船場跡 万願寺渡船場跡
「万願寺渡船場跡」碑